27卒高専生:学生はどこで企業情報を探す?インターンシップ・採用情報の収集実態を分析
キャリアに関する情報源や重視して見ていることなど、情報収集の実態について、高専生148名を対象に調査を実施しました。
調査の結果、学内掲示物や就職情報サイトの活用が目立つ一方で、学生が企業SNSから求めている情報にも傾向があることが明らかになりました。
【TOPICS】
(1)情報源は「学内掲示物」「就職情報サイト」に集中
(2)SNSでは「仕事内容」「求人条件」の実用情報が重視される傾向
(3)学生の情報収集初期段階における効果的な企業情報発信のあり方とは
(1)夏前時点での主な情報源は「学内掲示物」「就職情報サイト」に集中

企業やインターンシップ情報をどのように収集しているかについて、「学内の掲示物・情報」と回答した学生が75.0%と最多となり、次いで「就職情報サイト」が56.1%、「企業HPや企業SNS」が33.8%となりました。
これは、企業情報への初期接点として、学校を通した身近なオフラインの情報とインターネットによる検索も主流であることを示しています。
また、「先生の紹介」が32.4%、「先輩・友人の紹介」が25.7%と、初期段階においてはインターネット上の情報だけではなく、実際の経験者からの話を情報源として活用している実態も見えてきます。
(2)SNSでは「仕事内容」「求人条件」の実用情報が重視される傾向

企業の採用ページやSNSにおいて「特に重視して見ている情報」についての回答は「職種・仕事内容」が最多の40.5%、「求人情報・就業条件」が23.6%となりました。
特にインターンシップにかかわる情報を収集する夏前の段階では、特に実務の内容や募集条件といった「実際の就業条件」に直結する実用性の高い情報が重視されていることが分かります。
一方で、「社員の声」「選考フロー」などの定性的・補足的情報はこの段階においてはまだ重要度合は低く、オンラインにおける情報発信では「まずは実務に直結する一次情報」が求められている点を企業は意識する必要があります。
(3)学生の情報収集初期段階における効果的な企業情報発信のあり方とは
夏前の情報収集段階において、学生の大多数がまず学内掲示物で情報を集め、それに加えてインターネット通じて就職情報サイトを中心に情報収集を行っていました。
それに加えて企業HPやSNS、教員・先輩からの紹介といった実体験に基づく情報も一定程度活用しています。
また、企業が発信する情報については、「仕事内容」や「求人条件」といった実務に直結する一次情報を重視している傾向が強く、選考フローや社員の声といった補足情報はこの段階では優先度が低い傾向にあります。
したがって企業側は、夏前のタイミングにおいては特に「職種の具体的内容」「勤務条件」などの実用情報を明確かつ具体的に提示することが重要となることがわかります。
情報量が多い中でせっかく学生の目に留まっても、情報が不十分で詳細の案内がない場合は、学生の応募意欲が下がり応募離脱につながる可能性があるため、実際の業務内容や就業条件などの核となるポイントについては、可能な限り情報発信を行っていくことが求められるでしょう。
■調査概要
・調査時期:2025年6月15日
・調査機関:株式会社rita
・調査対象:高専コミュニクエスト キャリア交流会への参加者(高専本科4年生、専攻科1年生)
・有効回答数:148件
・調査方法:Web上でのアンケート調査
※各項目の数値は小数点第二位を四捨五入し小数点第一位までを表記しているため、択一式回答の合計が100.0%にならない場合があります。