27卒高専生「オープンカンパニーへの前向きな関心は90%超え」

27卒高専生(本科4年生および専攻科1年生)を対象に実施したアンケート調査では、5日未満の短期イベント「オープンカンパニー」への関心が高いことが明らかになりました。
特に、「実際の仕事を体験できるワークショップや演習形式」のプログラムを求める声が圧倒的に多く、単なる説明会や企業紹介にとどまらない「リアルな業務体感」がカギとなっていることが伺えます。
【TOPICS】
(1)オープンカンパニーに対して前向きな関心を示すのは約91%
(2)高専生に最も人気なのは「実務体験型のワークショップ・演習」形式
(3)参加がしやすいのは「夏休み期間中」
(4)「実際の仕事」や「現場の見学」、「直接的な交流」などのリアルな体験がキーワード
(1)オープンカンパニーに対して前向きな関心を示すのは約91%

夏に向けてインターンシップ先を探している27卒の高専生148名のうち、5日間未満の会社体験・見学イベントである「オープンカンパニー」に「興味がある」と回答したのは43.2%、「内容によっては興味がある」と回答したのは48.0%でした。
学年別にみると、本科4年生のうち「興味がある」と回答した学生は45.0%、「内容による」と答えた学生は46.4%で、計91.5%が前向きな関心を示しています。
一方で、5日間以上の長期インターンシップが主となる専攻科1年生については「内容によって興味がある」と回答したのが83.3%でした。
夏休み、インターンシップ等で複数企業・学校法人を回るなど課外活動に勤しむ学生が多い中、企業にとっては関心層へいかに興味を持ってもらえるようなコンテンツの企画・運営ができるかが非常に重要なポイントとなります。
(2)最も人気なのは「実務体験型のワークショップ・演習」形式

上記を踏まえて、高専生たちは「どんな内容のオープンカンパニーへ参加したいと思うのか」の設問では、「実際の仕事を体験できるワークショップや演習」が最多の73.6%でした。
次いで、実際に職場や工場などの「実際に働く現場」が見られる開催形式が53.4%、そして、先輩社員や技術者など「実際に働く人たち」と直接話せる機会がある開催形式が43.9%と、約半数に上りました。
このことから、高専生にとって「実際に体験ができるコンテンツ」への興味が高いことがわかりました。
採用活動においては、実践型・体験型プログラムの充実が高専生との接点形成において極めて有効であると言えます。
(3)参加がしやすいのは「夏休み期間中」

「オープンカンパニーに参加しやすい時期は?」という設問では、「夏休み前半」と回答した学生が41.2%、「夏休み後半」と回答した学生が38.5%でした。
地方に住む学生も多いことから、全国各地で開催されるイベントについては、基本的に長期休暇中の参加が前提となっており、特に夏季の長期休暇を中心とした早期接点の設計が肝要です。学校スケジュールとの親和性が参加母集団形成の成否を左右することが伺えます。
(4)「実際の仕事」や「現場の見学」、「直接的な交流」などのリアルな体験がキーワード
アンケートを通して、「企業の概要や説明より、仕事の中身」、「一方的に聞くより、実際にやってみる・話してみる」といった志向が全体として強く、「情報提供型イベント」だけでは満足されにくい傾向が読み取れます。
これらの学生心理を踏まえると、今後、学生との接点づくりの場においては“職場体験の導入”や“社員との交流タイム”を設けることはマストと言えそうです。
■調査概要
・調査時期:2025年6月15日
・調査機関:株式会社rita
・調査対象:高専コミュニクエスト キャリア交流会への参加者(高専本科4年生、専攻科1年生)
・有効回答数:148件
・調査方法:Web上でのアンケート調査
※各項目の数値は小数点第二位を四捨五入し小数点第一位までを表記しているため、択一式回答の合計が100.0%にならない場合があります。